経営チームに聞く入社後に必要なマインドセットとは?

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  • 琉球オフィスサービスは今年度から、新卒採用を始めました。そのため、学生は琉球オフィスサービスについて知らないことばかりです。そこで今回、長期インターンシップに参加している私當眞が、就活生を代表して取締役お三方・営業部署社員お二方へインタビューを行い、琉球オフィスサービスについて探っていきたいと思います。

    取締役へのインタビューでは、「琉球オフィスサービスは新卒という一度きりの手札を使って入社を決めていい会社か」という就活生の気持ちを元に質問を考えてみました。

    現在の世の中は一生同じ会社で働くということが少なくなっています。しかし、それでも、新卒入社は一度きりであり学生にとって“どの会社に新卒で入社するか”という会社選びはとても重要です。本インタビューを通して琉球オフィスサービスの取締役お三方の考え方を知ることが就活生の皆さんの会社選び・企業研究のお役に立てれば幸いです。

    • 代表取締役
      藤本
    • 取締役
      比嘉
    • 取締役
      遠藤
    • インターン
      當眞

    会社の意思決定の判断軸は何ですか?

    • 當眞

      経営陣の判断で会社は大きな方向性が決まります。言葉を選ばずに言えば、従業員は経営陣の判断に振り回されることもあるかと思います。一方、従業員として何か迷ったとき、上層部の判断軸が明確であれば、判断の助けになると思います。そこで取締役お三方の判断軸を知りたいです。
    • 社長
      とても明確で、「沖縄で最も良い会社をつくる」というビジョンに近づくかどうかが判断軸です。注意しなければいけないのは、短期的か長期的かで正解は変わります。できるだけ長期的な視点で判断するようにしています。
      加えて、なぜその判断になったのか、意図を細かく説明するようにしています。ちょっとうるさいだろうなとは思ってるんですけど(笑)
    • 比嘉
      会社のビジョンと矛盾しないこと。会社のビジョンにそぐわないな、日ごろやっていることに説明がつかなくなるな、という判断にならないように注意しています。まだ就任から日が浅く、勉強中であり、藤本さんよりも利益へのこだわりが少ないので、ビジョンにそっているかというシンプルな視点を判断軸に置いています。
    • 遠藤
      僕は創業時からいるわけではないので、最も良い会社をつくるというビジョンは、最初わかるようでわかっていませんでした。藤本さんと話していく中で、それは、お客様への最も良いサービス、従業員への最も良い待遇、強い収益の3つとわかりました。判断軸としてはこの3つからぶれないように意識しています。ここに取締役が3名いるわけなんですが、ビジョンに対しての解釈がそれぞれちょっとずつ違います。それが重要で、大きな方向性や最終的な着地でずれることはないですが、議論をするときは、あえて反対の意見をぶつけるようにしています。今やろうとしていることを違う視点から考えることで、踏まなくていいリスクを避けることができたり、収益をさらに伸ばせる可能性があります。せっかく取締役が3人いるので、全員の意見が一致することよりも、議論を進めていきながら、最終的にいい方向に導くことが重要だと考えています。
    • 當眞
      取締役の判断軸をお聞きしましたが、従業員が働く上で大切にしてほしい判断軸などはありますか?
    • 社長

      従業員にも、沖縄で最も良い会社をつくるという判断軸を持ってほしいと考えています。従業員は業務をこなしていく中で、細かい判断を分単位で行っています。例えば、どういう言葉でお客様に説明しよう、どういうデザインを作ろう…などですね。僕たち取締役は会社の方向性や概念を作っていますが、お客様と直接接し、サービスを形作っていくのは従業員です。

      ですから従業員が、沖縄で最も良い会社をつくるというビジョンのためにはどの判断が最適か、と考えながら働いていることが重要だと考えています。先ほどの話に戻りますが、従業員にビジョンを理解してもらい、それを判断軸にしてほしいからこそ、意図をしっかり伝えるようにしています。

    新卒に入社後のどのようなマインドセット、働き方が求められますか

      • 當眞

        求める人材像として「成長志向であること、真摯であること、数字で思考する習慣があること、結果に対するこだわりの強さ」が掲げられていますが、それとは別に、入社した後の働き方が知りたいです。会社を選ぶときに自分の働いている姿をイメージして会社を選ぶので。
      • 社長
        切り口が二つあります。
        まず、作業や業務をする上では、求められていることに納得ができているのであれば、結果に執着心をもって取り組んでほしいと思っています。社会では、能力そのものに価値があるのではなく、能力を使って出される結果に価値があります。つまり、求められたものが達成されて初めて価値がでますので、結果にこだわってほしいです。これは、本人のためでもあります。どの会社であっても、結果がだせるからこそ会社にとって大切な存在になっていくというのが現実です。自分のためにも結果を出すことにこだわってほしいと考えています。もうひとつ、自分が何を求めているかを常に気にしてほしいと考えています。自分の願望があるから、目の前の業務や負荷に目的意識をもって取り組むことができるわけですが、逆に自分の願望がわかっていないと、ただ指示されたことをやって対価をもらうロボットみたいな仕事になってしまいます。それでは面白くないですよね。
      • 當眞

        自分が何を求めているかを知ってほしいというのは、例えば、自分が5年後こうなることを望んでいるからそうなるために現在はこれを意識しようということですか?

      • 社長
        それは人それぞれで、長期的に成長したいという人もいれば、いま趣味にお金を費やしたいから金のために働くんだというのも自分が求めていることを知るということになります。趣味にお金を費やすために、月にいくら稼ぎたいとはっきりしていれば、単純作業だったとしても結果をだすことに価値が出てきます。目的がなくただ指示された業務をするだけだと、居酒屋で愚痴をいうことになってしまいそうですよね。愚痴っぽくなるのは業務がきついからではないと思います。>仕事が楽でも、自分のやりたいことができていなかったら、きっと愚痴をいうことになります。そうならないためにも、自分のやりたいこと、求めていることを知るのは大切です。
      • 比嘉

        求める人物像である、成長志向や結果に対するこだわりに繋がりますが、考えながら量をこなすことを大切にしてほしいと思っています。頭は良いけど量をこなさないという人もいますから。

        学生時代に能力が高くても社会に出ると必ずしも価値が発揮できないこともあるので、アップデートする必要があります。社会にでてから価値を発揮する量が必要です。ある程度量をこなさないと正しい判断や考え方が身に付かないと思っているので、しっかり量をこなしてほしいと思っています。

        そして、やみくもに量をこなしてほしいのではなく、一つ一つどういう結果にしたいのか、どうしてその結果になったのかなどを考えながら業務をしてほしいです。それを3年ほど続けるときっと大きく成長できると思いますので、ぜひ新卒1年目から考えながら量をこなすということを意識してほしいと思います。

    • 遠藤

      新卒の皆さんは、せっかくまっさらな状態で入社するので、当たり前を受け入れずに常に疑問を持ち、考えてほしいと思っています。

      そして、どの部署に配属されても、まっさらな状態で入社するからこそ枠にはまらず、自分の役割を限定せずにいろいろなことに関心を持ってほしいです。即戦力を求めているのなら、中途採用の数を増やせばよいことになります。

      しかし僕たちは様々なところに変化を起こしながら、様々なやり方を試していき、会社を良い方向に変えていこうとしています。変化を起こすエネルギーっていろいろなところから生まれると思うのですが、まっさらな人たちが生み出すエネルギーやアイデアも大事だと思っています。

      当然、そのアイデアには考えが甘かったり、数字で突き詰めると実現できないこともあると思います。しかし、それを頭で考えるだけではなく、言葉にしていくことでアドバイスなどを貰いながら徐々に成長していけばよいと思います。

      また、考えたアイディアが本当に必要なことだと思うのなら、年齢や役職は関係なく周りを巻き込んでリーダーシップを発揮し実行してほしいです。

    • 當眞

      今のお三方の話を聞いて、社長がおっしゃっているのは自分自身が何をしたいか考えるということであり、比嘉さんは考えながら量をこなすこととおっしゃっており、遠藤さんは全てのことに疑問を持ってほしいとおっしゃっていて、お三方は新卒に「考えること」を共通して求めていると感じました。

    • 社長

      考えることが求められるという共通点の求め方は凄く良いと思います!陸上をやっていたら脚力、砲丸投げなら腕力というように、根本で必要となる筋肉ってありますよね。いろいろな働き方がありますが、少なくともホワイトカラーのデスクワークをするのなら、一番大切なのは脳ミソです。ほとんどのアウトプットは脳ミソで出すので、脳ミソを鍛えないと絶対に成績は上がらない。考えるということは脳ミソの筋力を上げることです。

      脳ミソを鍛えることを放棄して、仕事で何かを成し遂げるというのは不可能ですから。脳ミソを鍛えあげるという目的意識をもって考えると、より効率的に脳みそが鍛えられるということだと思います。

    • 比嘉

      考えることはやはり重要で、結果の出し方は人それぞれ違う。琉球オフィスサービスの営業チームにある個人目標の達成方法にしても、従業員の数だけ方法があります。個人個人が達成方法を考えて毎日、毎月試すということを繰り返している。これをやったら必ず結果がでるというのはないので、考えながらその時々ででる結果から、足りないところを考えて次に活かしていくという作業ですので、考えることは大切ですね。

    インターンを経験して思ったのは、ゴールは示されるがそこへのルートは示されない。

    • 當眞
      個人的な話になるのですが、私が琉球オフィスサービスでインターンを経験する中で、これをやってという結果への指示はあるが、結果にたどり着くプロセスの指示が少ないと感じました。個人的には、それがすごく良いなと思っています。プロセス部分での指示やルールが多いと、成果を出すことが目的なのに、途中にあるルールを正しく守れているかに気が向いてしまいます。成果や結果にこだわり、自分で考えることを求めているのがプロセスでのルールの少なさに表れているように感じます。
    • 社長
      プロセスでの指示が少ないというのは、単に雑なだけで意図してやっていないかも(笑)ただ、當眞さんが言っているとおりのことが起きてほしいとは思っています。ゴールだけは決まっていて、ルートは社内の情報や先輩をうまく使って、ひとりひとりが考えながらやって欲しいと思っていますね。個人が鍛えられるし、今まで会社が知らなかったゴール(成果)へのルートが発見されることを期待できるからです。

    会社としてではなく、個人として目指していることがあれば教えてほしいです

    • 遠藤
      いい経営者になりたいと、東京から沖縄への移住を決めたときからずっと思っています。自分が思ういい経営者だったらどのように課題に接するだろうか、従業員の相談に接するだろうかと言うのが軸になっています。良い経営者のロールモデルがいるわけではなく、自分が一緒に働きたいと思えるような経営者を目指しています。
    • 比嘉
      学生の頃、優秀だなと感じていた人の多くは都市部に働きに出ました。そのような優秀な人たちにも、地方で自分の道を切り拓いていくのも面白いという価値観が、もっと出てきてほしい。僕は沖縄でスタートアップを創業したり、今は琉球オフィスサービスの経営に携わっていますが、僕より優秀な人は、もっといろんなことがダイナミックにやれると思います。沖縄だから活躍できないという価値観をなくしたいですね。
    • 遠藤

      比嘉さんの話をうけてになりますが、僕は飽き性で、新卒で行ったシンガポールから2年で帰国し、その後、東京から沖縄に移住したので、都市部も地方も海外も見て来たことになります。

      結果、今後の日本の未来は、地方にかかっていると本気で考えています。これまで日本は東京一本に近い形でやってきましたが、現状を見るかぎり、この先もそれが正解だとは思っていません。比嘉さんのような考えを持った優秀な人材が地方に集積することが、今後の日本をつくっていくのではないかと考えています。

    • 社長
      沖縄の県経済を変えることが目標です。もう少し丁寧にいうと、沖縄で生活している人の暮らしを変えることです。社会のお役に立ちたい、貢献したいという気持ちが強いわけでは決してなく、あくまで個人的な願望です。琉球オフィスサービス、SCOMという会社が沖縄にあってよかったよね。この会社がなかったら大変だったかもね、と思われるような会社をつくることが最も残したい成果です。今はまだまだなのでがんばります!

    会社について人に自慢できるところはどういったところがありますか。

    • 社長
      人に人格があるように、会社にも人格があります。琉球オフィスサービスの自慢できることをひとつあげるとしたら、正論を選び続ける意思と勇気がある、会社としての人格です。たまに、琉球オフィスサービスは特殊といわれることがあるのですが、僕は琉球オフィスサービスを特殊とは思ったことは本当になくて、いたって普通で特別なことをしてきていない会社だと思っています。ただ、可能な限り正論を選び続けてきました。正論は文字どおり基本正しいことであり、正論を選ぶことはいたって普通です。しかし、正論を選び続けることはしんどかったり遠回りになったり、エネルギーが必要で、簡単なことではないですね。
    • 比嘉
      結果に対して戦略の幅が広いところ。結果のための選択を誠実に行うところです。琉球オフィスサービスに入ったとき、結果に対してピュアにまっすぐに思考が働いているのがすごいなと思いました。外部に流されたり、結果に関係ないような曖昧な判断軸がないので、わかりやすいし、説明がしやすいです。
    • 遠藤

      部署間や従業員間の結合の強さですね。会社が大きくなると弱くなる部分なので、それを維持しつつ成長させなければいけません。一方、大きくなったら難しくなるとはいえ、根本的にその会社がカルチャーとしてそれを持っているかが大事です。

    経営陣が考える現在会社に足りていないところは何ですか

    • 社長
      本音なんですが、足りているものがほとんどありません。創業から10年と少し経ちますが、できたことは、会社の人格のあらましができたことと、沖縄で最低限の利益と給料を出せる構造ができたくらいです。
      その中でも目立って足りないのは教育力です。圧倒的に低いですね。あと業務上のルール整備が雑なところです。それが従業員の自主性を生む側面はありますが。ですので、教育やルールにそって安全に業務したい人にとっては正直向いてません。個人の自主性が嫌でも必要な環境です。また、データ等の客観的事実をかなり重視する社風なので、感性や人情を中心に物事を考える人にも難しいと思います。とにかく、足りていることを探す方が難しいですね(笑)
    • 遠藤
      議論したり、活発に意見をいうことをもっとしたほうがいいと思っています。遠慮してしまう従業員もいるんですよね。それは、ロジカルな思考や数値的な根拠が求められるからです。それがハードルになって意見を言えない人もいます。今は「アイデアがあります」じゃなくて「これをやらせてくれ」という覚悟が必要な環境なので、そこを改善する必要があると思っています。

    5年後はどのような会社になっていると思いますか。

    • 比嘉

      どうしたいかになりますが、沖縄にとどまらず全国の地方の中小企業にサービスを提供したいです。そして、それを実行できる会社、組織を作っていきたいです。

    • 社長
      会社単体の話としては、他の地方でもサービスを展開する予定です。結果、全国で弊社のサービスをご利用いただいている状態にするつもりでいます。
      もうひとつの視点で、弊社が力強く成長することで、沖縄の中小企業にあいつらにできるなら俺たちも!と思ってもらい、その数が増えることで沖縄県で生活する方々の暮らしが良くなることを望んでいます。なので、見習ってもらえる、目指してもらえるような強くて良い会社になっていきたいです。
    • 遠藤
      日本で最も良い会社をつくりたいです。これまで強みとして伸ばしてきたセールスとファイナンスに加えて、創造力をフル稼働してあらゆる地方の中小企業の課題を解決している会社にしたいです。
    • 當眞
      ありがとうございました
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