定時退社・有休100%取得の会社になった理由 その1 に続き、その2です。
②スタッフは社員である前に一個人であり、仕事よりもはるかに大事なものがあるから
とは言っても、僕自身20代から30代半ばまでは完全に仕事中心の生活をしていました。
22時より前に家に居るということがまずありませんでしたし、土曜はもちろん働いて、大晦日にお客さん先で営業ついでにメシごちそうになったり(超迷惑ですね)、1月2日には東京本社で会議してたりしました。
ひとりめの子の出産には立ち会わず仕事して、はじめての自分の子の顔を見たのは生まれて何日か経ってからでした。
そういう生活に不満があったかというと、実はぜんぜんなく、仕事漬けの生活に満足してました。
これは今のスタッフにもよくいうことなんですが、そういう働き方は本人はけっこう好きでやってたりするし、ハードワークする自分が好きだったりもするので、本人はそれでいいんですよね。
それが嫌ならさっさと会社辞めればいい話でもありますので。
しかし、それくらい働くと、人生の大半が仕事中心に回るようになります。
仕事は人生の一部にしか過ぎないという事実を忘れてしまいます。
僕はサッカーが大好きなんですが、10年ほどまったくサッカーを観なかった期間がありました。仕事してました。
中学、高校時代、飽きずに毎日のように遊んでた友だちがいましたが、10年ほどまったく連絡すらしなかった期間がありました。仕事してました。
親とも会わないどころか、連絡先も教えてなかったので、僕に連絡さえ取れない期間がたぶん5年くらいありました。頭おかしいですね。
家族にも、給料を持って帰ってくる以外になんの価値も提供できていませんでした。
当時仕事が楽しくて、他になにもなくても構わないと思って働いてましたが、今思うと本当にもったいないことをしたと悔やんでます。
ストイックに働くことで得られたものもたくさんありましたが、他のことももっと上手くやれたんじゃないかなと思います。
仕事が楽しい。それはとてもいいことですし、そういってくれる社員であればまして、自分の生活を犠牲にしてでも働いてくれるものです。
しかし、自分の生活だけじゃなく、周りの人の人生も犠牲にしていることもあります。
僕はそうでした。
仕事よりはるかに大切なものとは、自分の人生そのものと、自分と関わる人たちの人生です。
それには持って帰ってくる給料も大事ですけど、割く時間のほうがはるかに大事です。
働く時間を短くするということは、弱くなるということじゃなく、強くなるということだと思います。
長時間働いて稼ぐのは普通ですが、短い時間できちんと稼ぐのはより難易度があがりますので。
当社は、お客さんへの提供価格は安く、スタッフの労働時間は短く、かつ給与は高く、そして会社の利益は高く。という理念に基づいて10ヶ年計画を立てており、6年過ぎた今も、やはり簡単ではないなと思い知っています。
しかし、これを成し遂げることで、当社が設立された意味というものが少しは残せるのではないかと思って、頑張っています。
ROS株式会社 (旧社名: 株式会社 琉球オフィスサービス) 代表取締役 藤本和之です。